錯体化学
小澤教官は毎年ほぼ同じ内容のテストである傾向が。
ちなみに2003年以前の図のデータがなぃのは僕のセィではなぃのであしからず....
●錯体化学 期末再試験 2007.10.12 小澤教官
1.以下の小問の現象を化学的に説明せよ。ただし、亜鉛の基底状態は Zn:[Ar]3d104s2、鉄の基底状態はFe:[Ar]3d64s2である。
(1)Zn(U)錯体は六配位八面体、四配位四面体のどちらかの構造も取り得る。
(2)[Fe(H2O)6]Cl3錯体の吸収スペクトルは非常に強度が弱い。(モル吸光係数が小さい。)
2.四面体錯体のd軌道分裂を図示し、そのような分裂を示す理由を結晶場理論を用いて説明せよ。
3.六配位八面体型錯体の置換反応について、下記の小問に答えよ。
(1)置換反応は大きく3つに分類される。これらの置換反応機構を記し、それぞれの違いが分かるように説明せよ。
(2)Fe(U)-ビピリジン錯体は最大3つ配位可能である。その逐次生成定数は下記の通りであるが、
k2はk1に比べて小さくなるのに対し、k3→k2は大きくなる。この現象を説明せよ。
logk1=4.20、logk2=3.70、logk3=9.30
●錯体化学 期末試験 2007.07.25 小澤教官
1.以下の小問の現象を化学的に説明せよ。ただし、亜鉛の基底状態は Zn:[Ar]3d104s2である。
(1)亜鉛(U)錯体には着色したものがほとンど存在しない。これについて化学的に説明せよ。
(2)[Mn(H2O)]6Cl2錯体の吸収スペクトルは非常に強度が弱い(モル吸収する選択率係数が小さい。)
が過マンガン酸カリウムは来い紫色を呈する。(モル吸光係数が大きい。)
2.?
3.六配位八面体型錯体の置換反応について、下記の小問に答えよ。
(1)置換反応は大きく3つに分類される。これらの置換反応機構を記し、それぞれの違いが分かるように説明せよ。
(2)以下の置換反応は(1)で示した反応気候のいずれかに該当するか反応速度の変化から化学的に説明せよ。
kS
Trans[CoCl2(A-A)2]2 + H2O → [CoCl(H2O)(A-A)2]2+ + Cl−
(A-A):ジアミン配位子
●錯体化学 中間試験 2007.07.04 小澤教官
1.亜鉛(U)錯体には着色したものがほとンど存在しない。これについて科学的に説明せよ。
ただし、亜鉛の基底状態は Zn:[Ar]3d104s2である。
2.図中の(1)、(2)は配位子2-2‘ピリジン(bpy)とそのトリス型Fe(U)錯体([Fe(bpy)3]Cl2)の吸収スペクトルである。
吸収帯T、UとV、Wはそれぞれ主としてどのような遷移に由来するか。
3.今、6配位八面体錯体を考える。以下の錯体に関してその立体異性体を図示せよ。
図は例にならって記せ(キレート環は⌒表記で良い)。また、その図の下に異性体の名称も記せ。
ただし、a、bは単座配位、ABは2座キレートであることを示す。
4.平面4配位錯体のd軌道分裂を図示し、そのような分裂を示す理由を結晶場理論を用いて説明せよ。
★錯体化学 期末試験 2003.2.5 実川教官
1.以下の反応がなぜ進行するか説明せよ。
図I
2.[CoCl2(NH3)4]Cl錯体には、緑色のものと淡紫色のものと2種類存在する。これを錯体化学的に説明せよ。
3.銅(U)6配位錯体は4つの配位子(?Å)と2つの配位子(?Å)では距離が違い対称性が崩れているこれを説明せよ。
4.金属-オレフィン相互作用を説明せよ。
5.置換反応には3種類ある。それぞれエネルギー-反応座標の図を使って説明せよ。
6.1)金属イオンと配位子の反応の逐次生成定数の関係は以下のようになる。この要因を3つあげ、説明せよ。
K1 > K2 > K3 > K4 > K5 > K6
2)Fe2+-2,2ビピリジン系は1)の関係にはならず、K1 > K2 < K3となるのはなぜか、説明せよ。
★錯体化学 期末試験 2002.2.6 実川教官
1.以下の事柄を錯体化学的に説明しなさい。
1)K3[Co(oxalato)3]錯体は青緑色で、[Co(ethylendiamine))3]Cl3錯体は黄橙色である。
2)[CoCl2(NH3)4]Cl錯体には、緑色のものと淡紫色のものと2種類存在する。
3)KMnO4は濃い紫色を示せ。
4)Fe(CO)5錯体は安定に存在しているが、Fe(CO)6錯体は存在しない。
2.[Co(gly)3]の異性体に記号を付けて全て書け。
3.金属とエチレンの反応について供与結合と逆供与結合を、金属の充填しているd軌道と空のd軌道と、
エチレンのπ及びπ*軌道との相互作用を含めて説明せよ。
4.スピン禁制遷移を説明せよ。
5.結晶場理論と配位子場理論の違い、特徴などを説明せよ。
6.1)金属イオンと配位子の反応の逐次生成定数の関係は以下のようになる。この要因を3つあげ、説明せよ。
K1 > K2 > K3 > K4 > K5 > K6
2)Fe2+-2,2ビピリジン系は1)の関係にはならず、K1 > K2 < K3となるのはなぜか、説明せよ。
★錯体化学 期末試験 2001.2.5? 実川教官
問1 以下の現象をそれぞれ化学的に説明せよ、但し各金属(0価状態)の
電子配置は次の通りである。
Mn:[Ar](3d)5(4s)2、Fe:[Ar](3d)6(4s)2、
Co:[Ar](3d)7(4s)2、Ni:[Ar](3d)8(4s)2
1)[Mn(H2O)6]Cl2錯体の吸収スペクトルは非常に強度が弱い。(モル吸光係数が小さい)
2)Ni(U)錯体のなかには常磁性を示すものもあれば、反磁性を示すものもある。
3)K3[Co(oxalato)3]錯体は青緑色で、[Co(ethylendiamine))3]Cl3錯体は黄橙色である。
4)[CoCl2(NH3)4]Cl錯体には、緑色のものと淡紫色のものと2種類存在する。
問2 Werner型錯体と非Werner型錯体の違いを説明せよ。
問3 トランス効果を「分極」の語句を用いて説明せよ。
★錯体化学 期末 2000.2.9? 増田教官?
問1 バナジウムカルボニル錯体(V(CO)6)は、次に示すように非常にアニオンになりやすい性質がある。
V(CO)6 + Na → [V(CO)6]- + Na+ この理由を18電子則から説明せよ。
ただしバナジウムは5族元素であり、V(CO)6における中心金属の酸化数は0である。
問2 25℃における銅(U)錯体の生成定数が下記の表のように求められている。これらの
値から錯体の安定度について考察できることを、銅(U)イオンの性質も含めて記せ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
配位子 全生成定数(logβ)
NH3 4.24(1) 7.83(2) 10.80(3) 13.00(4) 12.43(5)
en 10.54(1) 19.6(2)
dien 15.9(1) 20.9(2)
trien 20.1(1)
tetren 22.8(1)
penten 22.1(1)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ただしen=エチレンジアミン, dien=ジエチレントリアミン, trienはトリエチレンテトラアミン,
tetrenはテトラエチレンペンタアミン, pentenはペンタエチレンヘキサアミン
問3 Werner型錯体を定義し、その代表的な錯体を一例挙げて説明せよ。
問4 Ag+へのオレフィンの配位について、下記の平衡定数Kとハメットのσm値の間に
図Aのような関係が成立することが実験的に求められ
ている。「供与結合」または「逆供与結合」をキーワードに用いて、
この結果から考察できることを示せ。
K
Ag+ + olefin <=> Ag(olefin)+
K=[Ag(olfin)+]/[Ag+][olefin]
★錯体化学 中間 2000? 増田教官
1.[Ni(CN4)]2-は不対電子が0個だが[NiCl4]2-は2個ある[Fe(CN)6]3-は5個ある。これを結晶場理論で説明せよ。
2.6配位8面体の対称要素をすべて図示してあげよ。
3.6配位8面体で電子受容体を持つものは長波長シフトし、電子供与性をもつものは短波長シフトする。これを説明せよ。
4.Jahn-Teller効果を説明せよ。
★錯体化学 中間 1999.12.1 増田教官?
問1 正八面体型対称を有する分子の対称要素をすべて図示して説明せよ。
問2 銅(U)錯体は通常正方錐型と三方両錐型構造をとることが多い。それぞれの場合d軌道の分裂を結晶場理論を用いて説明せよ。
問3 六配位八面体型遷移金属錯体において、配位子にπ軌道が関与すると、その吸収スペクトルはシフトする。
即ち、配位子の軌道が電子受容体の場合はその吸収スペクトルは短波長シフトし、電子供与体の場合は長波長シフトする。
これを説明せよ。
問4 Jahn-Teller効果を説明せよ。
問5 次の(1)、(2)に答えよ。
(1)遷移金属錯体は着色したものが多い。この理由として、@)d-d吸収、A)CT吸収、B)配位子特性吸収等が考えられる。
これらの吸収について説明せよ。
(2)亜鉛2価の錯体はそのほとんどが無色である。Znの電子配置を[Ar](3d)10(4s)2としてその理由を説明せよ。
★錯体化学 期末 1997/9/18 増田教官
1.5種類の配位子を用いた場合の銅(U)錯体の生成定数が、次の表のように求められている。
ただし略号で示した配位子の化学式は以下の通りである。
ammine:NH en:H2N(CH2CH2)NH2 dien:H2N(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH2
trien:H2N(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH2
tetren:H2N(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH(CH2CH2)NH2
配位子 全生成定数(logβ)25℃
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ammine 4.24(1) 7.83(2) 10.80(3) 13.00(4) 12.43(5)
en 10.54(1) 19.6(2)
dien 15.9(1)
trien 20.1(1)
tetren 22.8(1)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
これについて以下の問に答えよ。
問1 ammine配位子の場合、β(4)がβ(5)より小さくなる理由を説明せよ。
問2 ammine配位子のβ(2)に比べて、en配位子のβ(1)のほうが大きくなる理由を説明せよ。
また、それと同様の効果が上表の別の箇所に現れている。そのところを説明せよ。
2.錯体の関する以下の現象をそれぞれ化学的に説明せよ。ただし各金属(0価状態)の電子配置は次の通りである。
Mn:[Ar](3d)5(4s)2 Co:[Ar](3d)7(4s)2
問3 K3[Co(oxalato)3]錯体は青緑色で、[Co(ethylendiamine)3]Cl3錯体は黄橙色である。
問4 [CoCl2(NH3)4]Cl錯体には、緑色のものと淡紫色のものと2種類存在する。
問5 [MnH2O)6]Cl2錯体の吸収スペクトルは非常に強度が弱い。(モル吸光係数が小さい)
3.鉄カルボニル錯体(Fe(CO)5)から鉄3核カルボニルクラスター(Fe3(CO)12)が得られる。
その構造は図Fの通りである。この構造が18電子則を満たしていることを説明せよ。ただし鉄は8族である。
4.遷移金属ーエチレン間の供与結合および逆供与結合を、金属のd軌道および空のd軌道と、
エチレンのπ及びπ*軌道との相互作用を用いて説明せよ。
★錯体化学 期末 1996/9/19 増田教官
1.錯体に関する以下の現象をそれぞれ化学的に説明せよ。但し各金属(0価状態)の電子配置は次の通りである。
Mn:[Ar](3d)5(4s)2、Co:[Ar](3d)7(4s)2、
Zn:[Ar](3d)10(4s)2
1) 亜鉛錯体には着色したものがほとんど存在しない。
2) K3[Co(oxalato)3]錯体は青緑色で、[Co(ethylendiamine)3]Cl3錯体は黄橙色である。
3) [CoCl2(NH3)4]Cl錯体には、緑色のものと淡紫色のものと2種類存在する。
4) [MnH2O)6]Cl2錯体の吸収スペクトルは非常に強度が弱い。(モル吸光係数が小さい)
2.次に示す錯体の化学式を書け。
1)ジアンミンテトラクロロ白金(W)
2)トリアンミントリニトロコバルト(V)
3)ヘキサシアノ鉄(V)酸カリウム
4)ペンタカルボニル鉄(0)
5)ヘキサアクアクロム(V)塩化物
3.金属錯体における異性現象は多数存在する。それらの中から2種類の異性現象の例を挙げ、それぞれについて説明せよ。
4.金属錯体におけるトランス効果は次に示す順になっている。
H2O,Py < Cl,Br < I,Ph < Me < PR3 < CH2CH2 < CN,CO
[A] [B] [C] 図G
上記お3種類の錯体[A]、[B]、[C]をピリジン(Py)で置換したとき、
1)[A]、[B]、[C]から生成する、それぞれの錯体の幾何構造を図示せよ。
2)3種類の錯体の反応速度はどのようになるかを理由と共に述べよ。